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 ここでもう一度問題を整理しておこう。

 問題になっているのは、立命館大学で博士学位論文を授与されたのは張八鉉という韓国人留学生の博士論文である。

 2001年に、立命館大学の文学研究科で博士学位を授与されている。ところが、この留学生の論文の内容が蘇鎮轍という韓国人歴史学者(韓国の私立大学で政治学専攻を研究する教授だという)の出した本の内容とそっくりなのである。蘇教授の本も2001年に出ているのだが、過去に書いた論文を集めたものだから、その内容は2001年以前に書かれたと見るのが妥当である。実際、蘇教授の論文は1994年に書かれている。だから、その内容が同じだということは、張という留学生が、蘇教授の論文を盗用したと考えるしかない。

 理研の小保方さんの論文の一部が剽窃だったことがバレて、大問題になっているが、これは、それどころではない。40箇所にのぼって無断引用、つまり盗用が行われている。

 ただし、張某は蘇教授の論文を剽窃しながらも、きちんと「対策」を行っている。まず、参考文献に蘇教授の著書を加え、実際に蘇教授の著書を引用したと明らかにした部分もある。ただし、大部分は無断引用である。
 また、蘇教授の結論部分だけを改変している。なぜかというと蘇教授の論文は「古代日本は百済の植民地だった」というトンデモ論文だからだ。いくらなんでも、こんな先行研究の成果を無視したトンデモ研究を、そっくりそのまま盗用したのでは、論文が審査に通過しないだろう。そこで、張某は結論だけ当たり障りのない(ただし、大して目新しくない)結論に「切り張りして」博士論文を提出したのである。ここでは、その結論の詳細や妥当性について長々と論じるのはやめておく。あえて言えば、既存の研究と代わり映えがしない凡庸な内容であり、ところどころに独創的すぎる、つまり根拠薄弱だったり、先行研究の結果を踏まえていない記述も目に付く。ただし、これだけは張某のオリジナルだと信じたい。

 立命館大学で論文を審査した主査・福査が誰だったのかは、明らかではない。論文に書かれていないからだ。ただし、このような大量の無断引用を見逃すようでは、立命館大学の先生の目は節穴だったといわれても仕方がない。しかし、同情すべき点もある。蘇教授の論文が正統の学会で発表されたものではなく、査読を経たものではないからだ。そんなものは学界ではエッセイ扱いである。論文審査を担当した教員が蘇教授の論文の存在を知らなかった可能性は十分ある。

 蘇氏の論文については次のサイトが参考になる。

 http://www.geocities.jp/toaniuniu/shiryou/iyaronbun.html

 張某は韓国に帰国後、博士学位を利用して韓国の国立大学の教授となり、「古代日本は百済の植民地だった」という小説を執筆しているらしい。これは韓国のネットで調べてわかったことである。

 ここでは、張某の結論の妥当性や、その後の研究態度を云々しようというものではない。その論文の執筆過程が問題なのだ。

 STEP細胞は実験の結果、再現性があれば、実在するものと認められるだろうが、張某の出した結論は実験では明らかにはできない。これが理系の論文と、文系の論文の決定的な違いである。だからこそ、文系の論文は執筆の過程や論理の組み立てがより重要視されるのである。結論がしょぼいのに、博士論文が認められたのは、無断引用した内容がしっかりしていたため、とも取れるのである。

 最後に、再度、盗用の実態を一覧表でまとめておく。参照されたい。


 

日本語:http://1st.geocities.jp/isonokami2014/toyojireij.html

韓国語:http://1st.geocities.jp/isonokami2014/toyojireik.html

韓国語:http://chiljido2014.web.fc2.com/index.html